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このウェブサイトは四組の作品を中心に構成されている:
・「友好への願い」(ブラウン大学、ジョン・ヘイ図書館、アン・S・K ミリタリーコレクション所蔵)
日本人絵師が1854年から1906年の間に描いた絵巻。作者不詳。
・ニューポート保存協会の絵巻 (ニューポート保存協会所蔵。現在ロードアイランド州ニューポートの海軍大学に貸出中)
日本人絵師が描いた絵巻の断片。作者不詳。
・ハイネ作のリトグラフ (主にブラウン大学、ジョン・ヘイ図書館所蔵)
ペリー遠征に同行した画家ヴィルヘルム・ハイネが1855年に発表したリトグラフ
・かわら版・その他 (ブラウン大学、ジョン・ヘイ図書館所蔵)
日本で出版された、ペリー来航の様子を報告する一枚摺りのかわら版
これらの作品には共通して「ペリー提督の日本遠征」という題材が扱われているが、各々異なった芸術的・文化的背景の中で創作されている。作者はこの歴史的出来事をそれぞれの視点から捉え、自分の解釈を象徴する場面を描き出した。これらの作品を合わせて見ることによって、この場面に居合わせた人々、当時の様子を記録した者、そして現在の日米関係を踏まえてこの事件を振り返る我々の視点が、複雑に交錯していることが分かる。 画像や学生の書いたエッセイを通して考えられるテーマはいくつかある。絵が表す場面を、どのようにして「史実」として扱うことができるだろうか。また、日米の文化交流に対する当事者の意識は、どう変化して行っただろうか。ニューメディアを使ってこの三組の作品を多くの人に見ていただくことにより、日本の絵巻とハイネのリトグラフをきっかけにブラウン大学で始まった対話が、更に多くの教育者や学生に広まることを目指している。